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2009年11月 3日 (火)

Cell、Fermi、Fusion、Larrabee、勝者はどれだ

前回前々回をまとめた評価をしよう。

1.Cell
(1)性能向上力
如何せん、生産数が少ない。だから最初は圧倒的な性能だったが、生産数の多いATIやnVidiaに抜かれてしまった。
ちょうど、PA8000、R10000など、Pentiumより高性能だったRISCが、生産数の差で抜かれたことと同じ。
(2)開発環境
早くローンチしたメリットを活かせなかった。これは完全にSCEのミス。
OpenCLへのコミットも足りない。
プロセスルールやアーキテクチャ、ソフトウェア環境の改善といった、Cell全体をプロデュースするリーダーは誰なのか。クタラギ社長がいればこうはならなかった。

2.Intel
(1)性能向上力
生産数は多いがほとんどG45や945GSEで、高性能なベクタ演算はLarrabeeを見てみないとわからない。
しかしMCMのGPUの演算能力が、ディスクリートを超えるとは思えない。
ただ、Intelの強みは、ダントツブッチギリのプロセスの微細化能力である。
32nmから22nmとプロセスルールの微細化で性能を上げていくだろう。ある意味、壮絶な力押し。
(2)開発環境
Intelは開発環境をうまく整える能力が高い。
OpenCLへのコミットメントを強めることにより、開発環境の改善と普及が見込まれる。CUDAを駆逐する可能性は高い。
でもHPCはItaniumの分野だよん。
本当にIntelはx86以外のアーキテクチャにことごとく失敗してきた。i860、i960からね。911から脱却できないポルシェのようだ。

3.nVidia
(1)性能向上力
アーキテクチャをハイエンドからローエンドまで統一して展開できなかったことがネック。
ローエンドのGT210やGT220と、ハイエンドのFermiのアーキテクチャが異なると、Fermiの生産ボリュームでは、性能向上が厳しい。昔のRISCが辿った道だ。
nVidiaの弱みは製造能力に終始している気がする。
(2)開発環境
CUDAで行くのか、OpenCLに行くのか、どっちつかずになってしまった。
CUDAをオープン化しOpenCLにして、優位を維持する戦略は、現状のアーキテクチャのラインナップでは無理だったのだろう。
かつて、IRIS GLをOpenGLへオープン化しても、生産ボリュームが原因で優位を保てなかったSGIの経験がnVidiaには生きているのだ。

4.AMD
(1)性能向上力
スイートスポット戦略というより、同じアーキテクチャでローエンドからハイエンドまで展開できたことが、勝利の要因だ。
アーキテクチャ自体を進化させるだけの生産ボリュームを稼ぎだせる。
そして、AMDのトランジスタの改善能力は、GPUのマーケティングに合致する。
例えば、PhenomIIはローンチ当初とC3ステッピングでは別物で、Core i7に勝る部分もあるが、そうしたイメージはなくPhenomIIはPhenomIIだ。
しかし、GPUとしてみると、5870から5930くらいに性能が向上しているので、新ラインナップとして展開できる。
(2)開発環境
伝統的に弱く、リソースを考えても頑張りようがなく、1.5番手に位置して漁夫の利を狙うしかない。
GPGPUの市場開拓はnVidiaに頑張ってもらい、OpenCLはIntelに頑張ってもらう感じ。
実際に、IntelがOpenCLを頑張ると、AMDが凄く得をする構図になっている。

4.総合評価
AMDがいいポジションにいる。
Fusionの遅れもポジティブに作用した。
当初のスケジュールでのローンチだったら、AthlonII+790GXといった、ちょっと非力で低消費電力が売りのグラフィック内蔵CPUだった。

しかし、エンコードやデコードなど利用環境が整った段階でローンチになれば、強力なベクタ演算能力を持った新世代CPUとして認知されるからだ。

ブランド 生産数による性能向上力 開発環境による普及力
Cell × ×
AMD
Intel
nVidia

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コメント

お初です。

個人のブログに言うべきことでもないですが、正直偏った意見は好ましくないと思います。贔屓の会社を過大評価し、ライバル会社を過小評価するのは見ている側からするとちょっと見苦しいです。個人的意見を披瀝するのは勝手ですし、ブログタイトルにも「誰に語るでもなく、ただ、残しておきたい大切な記憶」と書いておられるので、別に他人様にどうこう言われる筋合いも無いんでしょうが、コメント欄を残しかつブログとして公にしている以上突っ込まれても文句は言えないと思います。

結構真摯に分析されているし、個人的には今のAMDの惨状を苦々しく思っているので、逆にその点が残念で書き込みました。

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